こんにちは!アウトドア店員をしているこーくんです。今回はいつもと少し違った内容の記事を書いてみました。その内容とは、「アウトドア店員なら知っているけど、意外と一般のキャンパーは知らない裏事実や注意点」です。これでもっとキャンプについて詳しくなっちゃいましょう。それではご覧ください。
伝えたい事とは一体?
伝えたい事、それはキャンパー(特に初心者キャンパー)が抱いているキャンプギアへのイメージに間違いがあると言う事です。
実際にアウトドア用品店で働いていて商品についての質問やクレームをよくお受けするのですが、中には事情を説明しても分かってもらえない物があったりします。
もちろん、お客様は店員ではないので理解してもらえないのも承知しております。
そこで今回はキャンパーにちゃんとした知識をつけてもらいたい、少しでも他のアウトドア店員の苦労を減らしたいと思いこの記事を書くことにしました。
特に今年からキャンプを始めた初心者キャンパーは必見です。
それでは一体どの様な注意点があるのか詳しくみていきましょう。
その1:折れないテントフレームはありません!
前に買ったテント、風が強い日に使用したら折れたんだけど。
不良品だから交換してくれる?
折れないフレームはないので交換は出来ないですが、修理は出来ます。
アウトドア店員をしているとよく見かける光景NO.1と言っても良いほどにあるクレームです。
確かにテントのフレームは強そうに見えるため折れるはずがないと思っている方が多いかもしれません。でも実際は強い風が吹いたり、ロープをしっかり張っていなかったり、間違った建て方をすると折れる事があるんです。
そのため1回目で折れることだって普通に起こります。
もし折れてしまった時の対処法としては、とりあえず頑丈なテープなどで補強した後、アウトドアショップに持って行き、使用状況を鮮明に教えてください。
その話を聞いて店員が今回の故障原因を教えてくれるはずですし、フレームの修理も承ってくれるはずです。
(修理に関しては、各ブランドの正規代理店、あるいは修理サービスを行なっているブランドのみできます)
その2:テント生地の修理はほぼ出来ません!(一部ブランドを除く)
これは私自身いつもお客様に申し訳ないと思うのですが、テント生地の修理は一部のブランドを除きほぼできません。
でもせっかく良いテントを買ったのに火の粉が飛んだり、木の枝が刺さって生地に穴が空いてしまったら本当にショックですよね?ではその様な事になった際、どうすれば良いのでしょうか?
実は各ブランドからリペアシートが販売されています。このリペアシートを使用する事で、生地の穴を閉じてしっかり防水性を高めながら、長くテントを使用できる様にする事ができるんです。
リペアシートは意外と目につかない商品ですが、アウトドア用品店に置いてあるはずです。是非今度行った際は注目してみてください。
その3:ペグダウンしなくても良いテントなんてありません!
ペグダウンしなくても良いテントを買いに来たんだけど…
ペグダウンをしなくても良いテントはありません!
これもアウトドア用品店で働いているとよく見る光景です。ペグダウンしなくて良いテントを探しに来られるお客様が多いのですが、結論から言うとそんなテントはありません。
ここでドーム型のテントなどはペグダウンしなくても自立するから中に荷物を入れて飛ばない様にしておけば良いのではないの?と思った方がいるかもしれません。
もちろん自己責任でその様に使って頂いてもOKです。しかしその1でも紹介した様に、ペグダウンしないのはフレームが折れる原因にもなるため、していなかったために怪我などをしてもメーカーの保証を受ける事ができません。
しっかり安全に快適にキャンプをするためにもしっかりペグダウンはする様にしましょう。
その4:キャンプにランタンは必須です!
ランタンなしでキャンプへ行こうとしているそこのあなた、ちょっと待った!
実はキャンプにランタンなしで行くのはとっても危険な事なんです。実際にお客様の中でもランタンなしでキャンプへ行こうとする方もいらっしゃいます。しかしほとんどの方がキャンプへ一度行って、ランタンを持っていけばよかったと後悔するんです。
ではどうして後悔するのでしょうか?
それはキャンプ場にライトがないために(あるいは暗いライトしかないために)、テントの中で身動きが取れなくなってしまい、恐怖心が生まれてしまうからです。
それなら「懐中電灯を持っていけば良いのでは?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、懐中電灯では誕生日ケーキのろうそくを部屋の中で灯しているくらいの明るさにしかなりません。キャンプ用ランタンを選ぶ際にはメインランタンと呼ばれる、800lm以上or200CP以上(明るさの単位)のランタンを用意して持っていく様にしましょう。
その5:サビないダッチオーブンはありません!
サビないダッチオーブンを買いに来たんだけど…
ダッチオーブンはサビにくい物はありますが、サビないものはありません。
お客様の中に「シーズニング不要と記載のダッチオーブン」はサビないと思っていられる方がいらっしゃいます。
確かにこの辺りの商品については表記も曖昧なところがあるため、それも問題かと私自身は思いますが…
結論から言うとサビないダッチオーブンはありません。近年シーズニング不要と言うダッチオーブンも増えてはいますが、実はこれらの商品もシーズニングをあまりしなくても良いと言うだけであって、全くしないとサビてしまうんです。
「それは記載が悪いのでは?」と思った方へ!私もそう思います(笑)
でもこればかりは注意するしかありません。
これからダッチオーブンを購入する際は必ずシーズニングは必要という事を頭に置いておく様にしましょう。
その6:クーラーボックスの保冷力持続時間は信用できません!
これも記載問題なのですが、クーラーボックスの保冷力持続時間は信用できません。
よく保冷時間4日とかって記載を目にしますよね?でもそんなに持つはずがないんです。
どうしてかと言うと、メーカーが実験する際にクーラーボックス一杯の氷を入れて、それが完全に水になるまでの時間を測定しているからです。
つまり、初めから表記の保冷力持続時間は食材を入れる事を前提としていません。
そのため食材を入れると、実際は保冷力持続時間の半分くらいしか保たないんです。
これからクーラーボックスを購入される方は2泊3日されるなら保冷持続時間が倍の6日の物を、1泊2日されるなら保冷持続時間が4日の物を選ぶ様にしましょう。
その7:原価高めなのであまり値引きができません!
アウトドア用品店へ来て「30~50%くらい値引きして!」って言う方もいらっしゃいます。その様な方に申し上げておくと、そこまで値引きすると倒産します。
確かにアパレルなどでは80%offセールなどを見かけるかもしれません。しかしアウトドア用品に関してはどのブランドも原価を3〜4割程度とアパレルより高めの設定になっているため、値引きはほぼ出来なくなっています。
そのためもし20~50%offのセールをしている店舗があればそれは買いです!見逃さない様にしましょう。
またアウトドアブランドが値引きをほぼしないのにも、お客様に良い物を提供し続けたいと言う思いがあるはずです。
その辺りを考慮した上で値引き交渉をしてみてください。
その8:キャンプ用品は電化製品と比べ不良率高めです!
キャンプ用品は電化製品と比べ不良率がとっても高いんです。
例えばどの様な不良があるかと言うと、縫い合わせがズレていたり、ブランドロゴが反対にプリントされていたり、初めから溶接が取れていたりなどがあります。
もしこの様な不良を見つけた場合はすぐに購入したアウトドア用品店へ問い合わせてみてください。きっと交換あるいは修理対応をしてくれるはずです。
少し話が変わるのですが、どうして不良が多いのでしょうか?
それはその7で紹介した様に原価が高いため、少しでもコストダウンさせようと各ブランドが中国やベトナムで製作をするためです。どうしても日本製と比べて海外製は不良率が高くなってしまいます。その様な状況は各ブランドは分かっているのですが、なかなか原価が高い事もあり日本生産へ踏み切れずにいる様です。
そのため近年では日本製ブランドや日本の職人さんが個人で製作しているガレージブランドなどが大人気になっています。
価格が高くても不良のないキャンプ用品が欲しいと言う方は、日本で製造しているキャンプブランドのギアを購入する事をお勧めします。
最後に
裏事情やアウトドア用品店員ならではの注意点を知ることはできたでしょうか?今回紹介した様なことは実際によく起こっています。少しでもキャンパーがアウトドアブランドやショップの事を理解し、アウトドア店員がお客様の事を理解する事でより良いキャンプライフを送れるのではないでしょうか。是非今一度この記事を読み直して自分にしっかりとしたキャンプ知識があるのか、アウトドア店員ならこの様なお客様の意見があると言う事を知っているか、確認してみてください。
コメント